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猫と萌え話をのんべんだらりと吐き出してます
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#23妄想。
ロク兄ィ独白。


 

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きらきらと星が舞っている。

広大な漆黒の闇に投げ出された身体の上に、きらきらと緑色の破片が舞い落ちる。
その破片はまるで

―――ああ、あの懐かしい大地で見た雪のようだ。


思い出すのはまだ幼かった頃家族と一緒に見た、幸せだったあの頃に見た雪。
すぅっと眼を細めれば、あの頃の残像が鮮明に脳裏に甦る。
幸せだった空間。ずっと続くと思っていた時間。永遠に続くものだと信じて疑わなかったあの頃。

―――父さん。母さん。エイミー。そして、ライル。

何年経ったって、あの笑顔は覚えてる。みんなみんな、幸せだったあの頃の笑顔。
忘れられるはずが、ないんだ。

―――ごめん。

大切な大切な時間を、笑顔を、あなたたちを奪ったあいつが許せなかったんだ。
あいつを殺したところで、あの頃が戻ってくるわけがないってわかってる。
わかってるけど・・・・・どうしようもなかったんだ。
どうしても、俺のこの手であいつを殺したかったんだ。あなたたちがそれを望んでないとしても。
そうしないと、自分が壊れてしまいそうだったんだ。

こんなことをしたって俺たちが望む世界に、あんな無慈悲なことが起こらない世界にならないかもしれない。
それでも。
ライルが、笑って幸せに生きていける未来を。

少しでも、作りたかったんだ。


“馬鹿だな”って怒る?呆れる?笑う?
仇打ちだなんて、俺も自分で馬鹿だなって思うよ。
思うけど・・・・・そうしないと前を向けない気がしたんだ。

―――あいつらと同じ場所に立てないと思ったんだ。


眼の端を流星のような一筋の光が流れていく。
ああ、あれは・・・・・

刹那、答えは出たのか?その答え通りに突き進んでいけ。
俺はおまえの、その自分が信じた道を真っ直ぐ見つめる眼が好きだったぜ。

アレルヤ、おまえは強くて優しいやつだよ。自分を信じろ。
俺が言うのもなんだけど、おまえは人に気を遣ってばかりだから、たまには自分のわがままを押し通したっていいんだぜ。

ティエリア、もう泣くなよ。泣いてちゃおまえらしくないだろうが。
おまえだって一人の“人間”なんだ。いつもの強い眼で、前を向いて進んで行け。


―――ははっ、こんなこと思うなんて、まるで最期みたいじゃねぇか。

あいにくと、俺はまだあきらめる気はなくてね。結構しぶとい方なんだ。
それに最高の相棒、ハロと約束してるんだ。必ず生きて戻るって。
それから、あいつらはまだまだ手が掛かるし、危なっかしいからほっとけねぇしな。


ああ、地球が見える。
青くてきれいな星のくせに、その中身は腐ってやがる。

「よお、お前ら・・・満足か?こんな世界で。・・・・・俺は、厭だね。」

だから、俺はまだまだ狙い撃つ。狙い撃ってやる。
こんなところで、こんな中途半端で終わらせる気なんてさらさらないんだよ。
必ず、世界を変えてやる。


ただ、ちょっと・・・・・今は疲れたかな。
あいつを殺すために、気合入れすぎたかも。情けねぇなぁ。

だから、今だけ、ほんの少しだけ

―――眠らせてくれよ。必ず、おまえたちの元へ帰るから、さ。

-終-


【あとがきという名の懺悔】
大丈夫。必ず帰ってきてくれる。
今はちょっと、その傷付いた身体を休めてるだけだから。
3/20一部追加。

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